ゆっくり早く

E1781


ロクロの技は、早いほうがいい。
と思っています。

回しながらモタモタいじっていると、
粘土の中にどんどん水が入り込んで、
粘土が柔らかくなってしまうからなんですね。
柔らかくなると、せっかく立ち上がった粘土がダラリと下に戻ってしまう。
戻ってしまった土は、もう上にはあがりませんので、
成型分に取った粘土玉の中で、
カタチにならない土、つまりロスになってしまうのです。

ただ、早くあげたいからといって、
ロクロを早く回してグイグイあげてしまうと、
ノタ目(指のあと)が尖ったり、
器の肌がのっぺりと寝てしまい、
「硬い器」になってしまう。
そういう表情が欲しい時はいいのですけれど。

ゆっくり回して、しっかり手の中に土を掴みつつ、
ドベ(潤滑泥)を切らさないように、
「するする」と、掌から粘土が捻り出てくるようにゆったり挽くと、
ほっこりと土のツブが立った器になるわけです。

えー、つまりですね。
早いということは、分かりやすくスゴイんですけど、
ゆっくりのほうが難しいんですよ。

ゆっくりとモタモタは似ていますけど、
中身に理解が入っているかいないかという
けっこう大きな違いがあるわけで、
傍目にわかりづらくてややこしい。

つまり、ロクロの技は早いほどいいけど、
速さを追求すると、傍目にゆっくりになってくるのが面白いな。
と思うわけです。

う~ん、マニアックな上に分かりづらい。

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