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赤ちゃんにやさしい国

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赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。

もう6年くらい育児をしているけど、
「世間は赤ちゃんに対して厳しい!」
と思ったことはあまりない。
むしろ育児を始めてから
「世間って優しいもんなんだな」
って感じたことのほうがず~っと多かった。

たとえば、赤ん坊がおなかにいる時の定期健診。
一人目のときはほとんどが「自由診療」扱いで、
さらに分娩の時も「出産一時金」が足りず、
けっこうな出費があった。
でも二人目の時は、
制度がかわって初診以外はほとんど補助がでたし、
分娩も(そこまで長引かなかったからもあるが)
足し前せずに済んだ。
両方を経験しているから余計に、
「ああ、ずいぶん生みやすくなったんだなぁ」
と感謝感激したものだ。
各種予防接種、健康診断だってほとんどが無料でやってくれる。
制度はゆっくりでも着実に好転してきていることは間違いない。

普段の生活でもそうだ。
子供がある程度大きくなって、
一緒に出かけると、
道行く爺ちゃん婆ちゃん、
おっちゃんおばちゃんが
「あら可愛い!おいくつ?」
と声をかけてくれる。
ニコリとあたたかい眼差しを送ってくれる。
意外だったのは、
女子中学生までが、
「あ!かわいい~!」とか
「あぶぶ~!」と、あやしてくれることだ。
中学生の女の子なんて生意気盛りというイメージがあったけど、
そうでもないんだなと感心したし、
うちの子もああいう娘さんに育ってほしいもんだと思った。

スーパーに買い物に行ってもみんな優しい。
店員さんも
「あら~パパとお買い物?いいね~!」
とお出迎えしてくれるし、
子供を抱っこしてレジで支払いをしていると、
ささっと袋に詰めてくれたり、
子供が持って行きたがっているモノを察して、
テープを貼って持たせてくれる。
子供が「あいがと!」といえば、
「あら~!お利口さんだね!」
とほめてくれて、自分がほめられるよりずっと嬉しかったりして。

少し前までは、父親一人で子供を連れている時の便意は
即のっぴきならない事態だったけれど、
最近は男性トイレにもベビーホルダーや簡易ベッドを設えてくれているお店も増えた。
トイレまで子供やその親に優しくなってきている。

みんな見ていないようで見てくれている。
小さい子供に対して、
大なり小なり気にかけてくれているのだ。
街には、子供に対する優しさが溢れていると感じる。

ただしそれらは「当たり前のこと」ではないし、
当然こちらも感謝して、
気を遣わなければならない。

道路を歩いてる時でも、
子供がふらふらしてぶつかったり、
道をふさがないように気をつける。
子供に声をかけてくれる人がいたら、
「ほら、こんにちは~って」と促したり、
電車に乗る時は靴の裏が座席につかないようにする、
ベビーカーは当然たたんで、
車輪が人に当たらない位置、方向に置き、
しっかり持っておく。
優先席にはなるべく子供だけ座らせる。
小さい子はひざの上。
スーパーでは買わない商品には
手を触れないようにいちいち注意する。
騒ぎそうになったらすぐに静かにさせる。
どうしても無理な時は、
なるべく早く人気のないところに避難して、
落ち着かせる。
立て直せないときは、
よほどどうしようもない用事が無い限りすぐ家に戻る。
そもそも無理そうな時は出かけない。

子供は「ぞっとするほど」親を見ているから、
世間に気を遣ってる親の姿を見ていれば、
「外ではこういうふうに振舞うんだ」と
自然に覚えて、社会性が備わっていく。

子育てが大変だというのは、
みんな分かっている。
実際やってみると、知識や想像以上に大変なことばかりだ。
確実な答えがあるわけでもなく、
ハプニング満載の中で手探りの試行錯誤を余儀なくされるのに、
100%できて当たり前といわれ、
失敗すれば簡単に「親失格」のレッテルを貼られる。
人間の命を預かるわけで、責任は重大なんだけど、
傍目にはのんきに見えるから、大して評価もされないどころか、
怠けているとまで言われることもある。

そこにもってきて、守るべきわが子は
24時間、365日全力で愛情とお世話を求めて、
時には精神、肉体両面から追い詰めてくることもある。
きれいなだけ、甘いだけじゃない、
「問答無用の無償愛」を求められる「愛情の荒行」といっていい。
うっかり悟りまで開けてしまいそうになることすらある。

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「こっちは大変なんだから、ちょっとくらい大目にくれてもいいじゃないか」
といいたくなる気持ちも分かるし、
報われることの少なさに、
「みんな冷たい」と感じてしまうこともあると思う。
ほとんどの親御さんは、そういう気持ちを飲み込みながら、
一生懸命子供を育てているのだと思う。


「世間は子連れにもっと気を遣え」とか「子連れは横柄で迷惑だ」
なんて極端な例、意見を持ち寄って、
双方が権利だけを主張すれば、
いがみあいにしかならない。
敢えて0か100かの意見をぶつけ合うことで
問題提起し、議論して考えるきっかけにするというのも手の一つかもしれないが、
過激な議論は両方の憎悪を煽るだけで、
それを見世物にして商売する煽動業者たちのメシのタネになりかねず、
それを見た、これから子供を持つべき若い人たちが
「子育てってなんか面倒だし大変そうだから、やめとこ。」
なんて思ってしまったら、
ますます子供は減っていってしまう。
イヤ、本物の子供が減って、
「歳だけとった子供」で溢れかえってしまうかもしれない。
それはとても恐ろしいことだ。

世間は子供にとても優しい。
ただし、それは当たり前のことではない。

そう考えれば、
ずいぶん滑りのいい話になるのではないかと思う。

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