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小規模な大冒険

E1972

1歳半のムスメは散歩が大好き。
日頃、買い物がてらスーパーまでの道のりを歩いてゆくと、
ムスメはまっすぐな道を直進することなく、
右へ左へチョコチョコと蛇行しながら進んだり少し後退したり、
道で何かをみつけてはしゃがみこみ、
手にとってよく検討し、持ったり捨てたりくれたりする。

私にとっては、もはや普遍的なアスファルト道路でしかないこの景色も、
小さなムスメにとってみれば、未踏未開の世界なのだろう。

植え込みは未知の植物生い茂る密林であり、
転がっている石ころは、正体も価値も不明の発見物。
歩道フチの段差は危険な断崖だ。
側溝にかぶさっている金網蓋は、勇気を試される試練となる。
その小規模な大冒険が、見ていてとても面白い。
 
 
 
子供は興味に手を抜かない。
これにはいつも感心させられる。
溢れる興味が、そのままムスメの足跡になっている。
道路に現れるその波長を眺めるのがとても楽しい。

必要以上に他人に合わせたり、
世間に充満する思惑に染色されたりせずに、
自分の興味の世界をしっかり持った人間になっておくれ。
そういった切なる願いさえ抱いてしまう。

…のだが。

…のだがしかし。
それに付き合っていると、
いつまでも目的地に着かないこともまた事実。

健全な興味を阻害するものは、
決まって時間や都合である。

自分がその「阻害するもの」になってしまうことを心苦しく思いつつ、
矛盾と一緒にムスメを抱き上げ、
寄り道を忘れた速度でスーパーを目指すのであった。

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