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雷の醍醐味

E1978

ごうごうと瀑する雨音。
黒々と立ち込めた分厚い雲のあいだから光の亀裂が走り、
無数の雨粒と空気をゆっくり切り裂いた轟音が、
わずかな衝撃を運んでくる。

カミナリ!である。

雷がやってきて、外が雨と雲と稲光でにぎやかになると、
家の中には静けさがやってくる。

パソコンはもちろん、テレビも消して、
コンセントも抜けるものは全部抜いてしまう。
「雷が終わるまでは、しょうがない。」
という諦めがすんなり受け入れられる。

気象が荒い時には、ラジオが聞きたくなる。
情報がやや早く細密、というのもあるし、
非常事態に対処しているっぽい避難感もいっそう増す。

ラジオ好きの嫁さんがいそいそと携帯ラジオを持ってきて、
嬉しそうに電源を入れる。

E19782

なにも出来ないとなれば、思い切り何もしないほうがいい。
いっそフトンを敷いて、家族3人寝そべって雷見物を決め込む。
ラジオから流れる音楽やニュースをネタに、
寝転がったままゆっくりと語り合いつつ、
窓から見える雷を
「光の長さ、大きさ」
「音の高低、大きさ」
「遠近具合」
などの点から品評するのが楽しい。

ムスメは初めて見る雷光や雷鳴に驚きつつも、すぐに慣れてしまい、
いつものようにキャハキャハとジャレついて、
そのうちにわきの下に顔をうずめて突っ伏すが早いか、
スヤスヤと寝息をたてはじめた。
脇の温かさが、親として一応の安心を与えられているようで嬉しい。

荒れる天候に、息を潜めてクスクス篭っていると、
やがて雨が弱まり、
轟音の感覚がまばらになり始める。
外に虫の鳴き声が聞こえ始めた。
雷が去った。

のそりと這い出して、家の各所の電源を復帰させる。
家の中に生活の音が戻り始める。

この「やれやれ」感が、また心地よい。

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