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オーバー・ザ・ハンガー

先日、物議を醸した相方の友人の「あたまハンガー」。
なんでも、頭部にハンガーを装着することにより
無意識下、一方に首が引きつってしまうのだそうだ。

そのことにハゲシク興味を引かれた私は、
さっそく自分の肉体を用い、検証することにした。

E08021

たしかに、アタマは動いた。
何度まっすぐ調整しても、文字通り、
左方向に引っ張られるのである。

左右どちらに引っ張られるかは、
男のそれと同じように人それぞれ違うのかもしれないが、
私は左曲がりだった。
 
 
 
一体、どのような作用が働いて
そのような現象が起こるのかは分からないが、
どういうわけか楽しい気分になってくる。

ハンガーに頸部を絞められていることも忘れ、
唇を紫に染め上げながら高らかに笑った。

E08013

その時である。
酸欠、チアノーゼが私の中に、ある「違和感」をもたらした。

(何故…どうして、左なんだ…?)

「人それぞれのクセ」
として危うく片付けそうになってしまった己に、
思考の烈鞭が飛んだ。

「何故、どうして左なのか…!?」

手にしていたハンガーに目をやり、
再び驚愕に目を見張る。

E08013

それは、ともすれば不意に見逃してしまうようなもの…
意識の死角…
思考の分岐点…!

ハンガー…!
「ある」…!

左右の何かを分ける「それ」が、
ハンガーにはある…!

そのヒントは、ハンガーの形状…!
ハンガーというものには、「左右」の概念はない。

あるのは「上下」だけ…!
しかし、使用する方法から、いつの間にか俺たちは、
ハンガーの上下を決めつけちまっていたんだ…!

だから、頭にはめるときだって、
当たり前のように引っ掛けるところを上にして挟んじまう…!

ダメ…!
そんなだから俺たちはいつも、
「食い物」にされちまうんだ…!

「枠」を捨てろ…!
「既成概念」を飛び越え、
「先入観」を打ち砕き、
「常識」の向こうへ漕ぎ出せ…!

私は、ハンガーを再びこじ開けた。
天と地を逆転させながら…!

E08022

かくして、「あたまハンガー」に対する仮説は、
確信へと姿を変えた。

ひょっとすると私は、
人体とハンガーの密接なる神秘を
垣間見てしまったのかも知れない。
 
それは開けてはいけないパンドラの箱。
暴いてはいけない禁忌。
 
しかし私は信じたい。
すべての絶望を解き放ったその後に、

ほの光る一片の「希望」という名の意思があることを。

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